申し込む前に

LINEの無料プレゼント、そのあと何がある?

SNS広告から無料プレゼント、LINE登録、個別相談、提案、契約へと進む流れを、段階ごとに確かめたいこととあわせてまとめました。印刷して持っていける質問リストと、その場で決めずに持ち帰る言い方、困ったときの相談先も載せています。

この記事で分かること

SNSの広告から、無料プレゼントとLINE登録、個別相談を経て、有料の講座やコンサルの提案を受ける。そんな流れの途中にいる人が、申し込む前に確かめたいことをまとめました。

  • SNSの広告から契約までの、よくある流れと、段階ごとに確かめたいこと
  • 広告の出し主(誰が広告を出しているか)の確かめ方
  • 個別相談に持っていける質問のリスト(印刷・スクリーンショット用)
  • その場で決めずに持ち帰るときの言い方
  • 困ったときの相談先と、「消費者として結んだ契約」と「店のために結んだ契約」で相談先が変わること

よくある流れ

有料の講座・コンサル・代行を案内される流れには、たとえば次のようなものがあります。

SNSの広告 → 無料プレゼント(動画・資料・診断など)とLINE登録 → 説明会・個別相談(Zoomなどのオンライン会議を含む) → 有料の講座・コンサル・代行の提案 → 契約・利用

すべての販売者がこの順番を使うわけではありません。無料プレゼントやLINE登録そのものが悪いわけでもなく、無料の情報が役に立つこともあれば、有料の支援が合う人もいます。料金が高いことや、LINEに誘導されることだけで、支援の中身の良し悪しは決まりません。大事なのは、各段階で「次に何があるか」と「契約の条件」を知ったうえで、自分で決めることです。

公式説明

国民生活センターは2026年9月16日に、ビジネス講座のトラブルについて注意を呼びかけました。SNSの広告をきっかけにメッセージアプリへ誘導され、説明会を受けてオンラインの講座を契約した相談や、講座の勧誘があることを知らされないままWeb会議に接続した相談などを紹介しています。全国の消費生活センター等に寄せられたビジネス講座の相談は、2020年度の1,169件から、2024年度は2,682件、2025年度は3,551件になっています(消費生活センター等からの経由相談を含まない、2026年7月31日までの登録分)。

この件数は相談の数で、サロン向けの講座だけの数や、契約した人のうちトラブルになった人の割合を示すものではありません。

段階ごとに確かめること

広告を見たとき

  • 誰が出している広告か(出し主の名前)。確かめ方は、次の「広告の出し主の確かめ方」にまとめています。
  • 何が無料で、どこから有料になるかが書かれているか。
  • 「必ず」「誰でも」「〇日で予約が埋まる」など、成果を約束する言葉があったら、その根拠(どんな店で、どの期間に、どんな条件で)がどこに書かれているかを見る。

登録したとき(無料プレゼントを受け取ったとき)

  • 送られてくる案内に、説明会や個別相談への誘いがあるか。そこで有料の提案があると書かれているか。
  • 配信を止める方法(ブロック・配信停止)を確かめておく。

個別相談の前

  • 相談の時間と、相手が誰か(販売者本人か、営業の担当者か)。
  • 相談の中で有料の提案があるかを、事前に聞いておく。
  • 自分が払える上限の額と、聞くことのリスト(下の「個別相談で聞くことのリスト」)を用意しておく。
  • その日に決めるつもりがないなら、そのことも決めておく。

提案を受けたとき

提案を受けたら、少なくとも次の5つを確かめます。答えは、その場でメモするか、あとで文章で送ってもらうよう頼みます。

項目 聞き方の例 見ておきたいところ
総額 入会金や追加費用、分割の手数料も含めて、全部でいくらになりますか 月額だけで比べない。分割なら手数料を含めた支払いの合計
支援の範囲 具体的に何をしてもらえますか。作業もしてもらえますか、助言だけですか 面談の回数と時間、連絡の手段、返事が来るまでの目安
期間 いつからいつまでですか。自動で延長されますか 最低の契約期間、延長のときの料金
解約 途中でやめるときは、どうすればよいですか。払ったお金はどうなりますか 連絡の方法、返金があるか、残りの分割払いがどうなるか
分割手数料 分割にすると、手数料はいくらで、支払いの合計はいくらですか 支払いの契約の相手が、販売者か、クレジット会社などか

公式説明

国民生活センターは同じ注意喚起で、広告や勧誘の内容だけで判断せずに、契約の前に講座の内容や難易度を細かく確かめること、月々の支払額だけでなく総支払額を確かめること、解約の条件を細かく確かめること、Web会議で勧誘されてもその場で契約を決めず、いったん冷静に検討することを呼びかけています。

契約の前

  • 契約書や利用規約を、決める前に受け取って読む。
  • 契約の相手(会社名または事業者名、所在地、連絡先)と、支払いの相手(販売者か、クレジット会社などか)を控える。
  • 「今日決めれば安くなる」と言われても、決める期限を相手に合わせない。同じ条件で後日申し込めるかを聞く。

広告の出し主の確かめ方

広告の画像や文章は、自分の記録として控えておくと、あとで相談するときに説明しやすくなります。ただし、SNSなどに転載はしません。

InstagramやFacebookの広告

公式説明

Metaのヘルプセンターは、広告ライブラリで、Meta製品に掲載されている広告を検索でき、表示された広告に関する情報を確認できると説明しています。今アクティブになっている広告は、すべての広告で検索できるとしています。広告ライブラリはfacebook.com/ads/libraryで使えると案内されています。

広告に表示されている名前を控えておき、広告ライブラリで検索すると、同じ出し主がほかにどんな広告を出しているかを見られます。

GoogleやYouTubeの広告

公式説明

Googleのヘルプでは、Googleの検索やYouTubeなどの広告は、広告の「その他」または「情報」のアイコンから「この広告主について」を選ぶと、広告主の情報を確認できると説明しています。広告の透明性センターで、広告主の名前やウェブサイトの名前で検索できることも案内しています。Googleは広告主に、名前と所在地が書かれた法的な書類を出してもらう適格性確認を求めているとしています。

販売者のウェブサイト

会社名(または事業者名)、所在地、電話番号、責任者の名前が書かれたページを探して控えます。インターネットで販売している事業者は、「特定商取引法に基づく表記」といった名前のページにまとめていることがあります。

経験則

広告の出し主の名前と、個別相談の相手や契約の相手の名前が違うことがあります。契約書に書かれた相手の名前・所在地・連絡先を控えておくと、あとで相談するときに説明しやすくなります。

個別相談で聞くことのリスト

印刷するか、スクリーンショットを撮って手元に置いておけるように、短くまとめました。答えは横にメモしておきます。

  • □ 全部でいくらですか(入会金・追加費用・分割の手数料も含めて)
  • □ 月額なら、何か月払いますか。最低何か月ですか
  • □ 何をしてもらえますか。助言だけですか、作業もしてもらえますか
  • □ 面談や相談は何回ですか。連絡の手段と、返事が来るまでの目安は
  • □ いつからいつまでですか。自動で延長されますか
  • □ 途中でやめるときの手続きは。払ったお金はどうなりますか
  • □ 分割にする場合、支払いの契約の相手はどこですか
  • □ 契約の相手の会社名・所在地・連絡先は
  • □ 契約書や規約は、決める前にもらえますか
  • □ 説明に出てきた成果の例は、どんな店の、どの期間の、どんな条件の話ですか
  • □ 今日決めなくても、同じ条件で申し込めますか

その場で決めずに持ち帰る言い方

決めるのを先に延ばすのは、失礼なことではありません。相手を責めずに、自分のペースを守る言い方を用意しておくと楽です。

説明用の例

説明のために作った言い方の例です。自分の言葉に直して使ってください。

  • 「ありがとうございます。大事なお金のことなので、今日は決めずに、資料を読んでから考えます。」
  • 「今日うかがった条件を、文章で送っていただけますか。読んでから、こちらから連絡します。」
  • 「お金のことは、家族と相談してから決めることにしています。」
  • 「今日決めることが条件でしたら、今回は見送ります。」

その場で返事を求められ続けたら、お礼を言って、通話やオンライン会議を終えてかまいません。聞いた内容と日時、相手の名前はメモしておきます。

頼む価値がある場合

有料の支援が合う場面もあります。

  • 作業を任せて、本業の時間を確保したい(作業の代行)
  • 1人だと続かないので、定期的に一緒に見てくれる人がほしい(伴走)
  • 自分で調べても分からないところを、詳しい人に聞きたい

頼むかどうかを決めるのは、あなた自身です。決める前に、次の2つをやっておくと判断しやすくなります。

  • 元が取れるかを計算する:計算ツール「その支援、元が取れる?」で、支払いの総額と、新規のお客さま1人あたりの粗利から、元を取るのに必要な新規のお客さまの数を計算できます。
  • 自分でできる部分を先に試す:「自分でやる」の記事で、掲載ページの見直しの順番や、クーポン・メニュー、写真の見直し方をまとめています。自分でできた部分が分かると、お金を払う部分を絞り込めます。

いずれも、記事の最後の「関連する記事とツール」から開けます。

困ったときの相談先

契約したあとで「思っていたのと違う」「解約したい」などで困ったら、1人で抱えずに相談先へ連絡してください。この記事では、契約や解約、返金ができるかどうかの判断はしません。個別の事情によって変わるため、相談先で確かめてください。

相談するときは、手元に次のものをそろえておくと、話が進めやすくなります。

  • 契約書、利用規約、申込みの画面の控え
  • 送られてきたメッセージや、広告の記録
  • 支払いの記録(領収書、クレジットカードの明細など)
  • 説明を聞いた日時、相手の名前、言われたことのメモ

消費者として結んだ契約か、店のために結んだ契約か

同じ流れで契約しても、契約した人の立場によって、使える制度や相談先が変わることがあります。

公式説明

消費者契約法は、この法律でいう「消費者」を個人としたうえで、事業として又は事業のために契約の当事者となる場合を除いています(第2条第1項)。消費者庁の特定商取引法ガイドの「訪問販売等の適用除外に関するQ&A」は、「営業のために若しくは営業として」結ぶ契約について、お金を稼ぐといった利益活動を行う意思があるだけで直ちに当たるわけではなく、取引の内容などから総合的に検討する必要があるという考え方を示しています。

公式説明

同じガイドの「電話勧誘販売の解釈に関するQ&A」では、インターネット回線を使って通話する形式(映像を伴う場合も含む)でも「電話」に当たるという考え方を示しています。想定した事例に基づく考え方で、個別の事案は事実関係に即して判断する必要があるとしています。

サロンを営む人が店のために結んだ契約は、事業のための契約として扱われる場合があり、そのときは消費者向けの制度が使えないことがあります。どちらに当たるかは、契約の内容や事情によって変わります。自分で決めつけずに、次の相談先で確かめてください。

相談先

消費者ホットライン「188」

公式説明

国民生活センターは、消費者ホットライン188について、全国のお近くの消費生活相談窓口を案内する番号だと説明しています。IP電話など一部の電話からはつながらないとしています。

自治体の消費生活センターの中には、事業者や個人事業主の、事業に関わる契約の相談は受けていないと案内しているところがあります(たとえば、横浜市消費生活総合センターや川崎市の案内)。店のための契約かどうか迷うときも、まず問い合わせて、相談の対象になるかを確かめてください。

ひまわりほっとダイヤル(日本弁護士連合会):0570-001-240

公式説明

日本弁護士連合会は、ひまわりほっとダイヤルを、全国各地の弁護士と面談の予約ができるサービスと説明しています。よくある質問では、中小企業と個人事業者の仕事上の悩みを受け付けていること、電話での相談は原則として受けていないこと、相談料は原則として30分5,500円(税込)で、一部の地域を除いて初回の面談30分は無料であること、事業と関係のない個人的な問題は、面談などを断ってほかの窓口を紹介することがあることを説明しています。受付時間は、月曜日から金曜日(祝日を除く)の10時から12時と、13時から16時と案内されています。

地域によって受付の状況が変わることがあるため、公式のページのお知らせも確かめてください。

よろず支援拠点(中小企業基盤整備機構)

公式説明

中小企業基盤整備機構は、よろず支援拠点を、47都道府県に置かれ、中小企業・小規模事業者のあらゆる経営相談に無料で対応する窓口と説明しています。相談は何度でも無料で、窓口への来訪のほか、電話、メール、テレビ会議システムなどでも相談できるとしています。

支援を頼むかどうか、自分の店の経営の中でどう考えるかといった相談に向いています。

商工会・商工会議所

日本商工会議所のウェブサイトは、商工会議所の支援の一つに経営相談を挙げ、近くの商工会議所へ相談するよう案内しています。全国商工会連合会のウェブサイトも、近くの商工会へ相談するよう案内し、支援の内容は商工会によって異なるとしています。どちらのウェブサイトからも、近くの商工会・商工会議所を探せます。相談できる内容や、会員でなくても相談できるかは、近くの窓口に問い合わせてください。

弁護士会の法律相談センター

日本弁護士連合会のウェブサイトの「全国の弁護士会の法律相談センター」のページから、各地の法律相談センターを探せます。料金や予約の方法は、それぞれの弁護士会で確かめてください。

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